ポジティブな感情が成功を呼び寄せる!?3

ポジティブな感情が成功を呼び寄せる!?3

こんにちは。エッセーです。

今回は拡張-形成理論の紹介の最後です。

これまでに、ポジティブな感情によって、多くの選択肢を見つけられるようになることと、視野が広くなることを紹介しました。

この2つは合わせて「拡張効果」と呼ばれています。

今回は残りの、「形成効果」を紹介していこうと思います。

ポジティブな感情の「形成効果」とは?

形成効果では、ポジティブな感情によって、その人のリソース(resource)が増えることを述べています。

リソースとは、資金や援助といった意味がありますが、資質や底力に対応する言葉もあります。

ポジティブな感情でどう人のリソースが増えるのか、紹介していきますね。

問題解決能力の向上

拡張効果からつながることですが、多くの選択肢を見つけられるようになり、視野も広がり、それと同時に、学ぶことに前向きになるため、問題解決能力が向上します。

体調が良くなる

心と体はお互いに影響を及ぼし合っています。ポジティブな感情を持つことで、心臓血管の状態を改善するという研究結果もあります。ストレスで体を壊すことがあるように、良い感情は健康を作ります。

レジリエンスが高まる

レジリエンスとは、逆境などの状況で、柔軟にストレスを処理する能力です。

限られた時間でスピーチの準備をしてプレゼンをする課題を課した実験では、課題の間、レジリエンスに関わらず人は不安をかかえましたが、レジリエンスの高い人は高い不安と同時に幸福感や楽しさを感じていたという実験結果があります。

ポジティブな感情を体験した人はレジリエンスが高くなります。

社会性が高まる

ポジティブな感情を持っている人は、他の人のポジティブな面を見つけることができるようになります。

それを本人に伝えることで、良い人間関係を築けるようになります。

このように、ポジティブな感情を感じることで、様々な効果が出て、人の資質や底力が高まります。

「形成効果」とは、このリソース(人の資質や底力)がポジティブな感情によって形成されることを指しています。

拡張-形成理論は「拡張」と「形成」だけじゃない

拡張-形成理論の考案者のフレドリクソンは、「拡張効果」と「形成効果」によって、螺旋状に人のリソースが向上していくことを述べています。

そのリソースの向上を表しているフレドリクソンの図を引用しますね。

引用:The Broaden-and-Build Theory of Positive Emotions (Source: Cohn & Fredrickson, 2010)

この図の一番左下の四角ではポジティブな感情を経験することを、
その次の四角では思考や行動や人間関係の選択肢を新しく見つけることを、
その次の四角では永続的な人としてのリソースの向上を、
そして最も右上の四角で、健康と生存能力と満足感の増進を示しています。

最も右上の四角から、また左下の四角に矢印が伸びていますね。この矢印が指すように、螺旋状に人に変化が生じます。

この図から言えることとして、日頃からポジティブ感情の良い部分を生かしていけば、視野の広さや人としての資質がどんどん成長していけるということがあると思います。

では、次の記事では、どのようにすればポジティブな感情が得られるようになるのかを紹介しようと思います。

今回はこのへんで。

ではでは。

まとめ

  • ポジティブな感情で、健康やレジリエンスなどのリソース(人としての資質や底力)が上がる
  • ポジティブな感情で、螺旋状に人は変化し、向上していく