生きる価値の科学
- 2021.01.05
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はじめに
こんにちは!
エッセーです。
今回、というかしばらくはポジティブ心理学について紹介していこうと思います。
ポジティブ心理学とは心理学の一種なのですが、通常の心理学とは違って治療を目的としていません。
端的に比較すると、 通常の心理学の方向性は病気(つまりマイナス)の解消で、 ポジティブ心理学の方向性はプラスを大きなプラスにすることです。
(病気の人にもポジティブ心理学の手法は有効であるため、心理的にプラスの人にしか効果がないわけではありません)
ポジティブ心理学の大きな問い
ココまでの説明では、ポジティブ心理学も、通常の心理学と同様に、精神的にプラスに成ることしかわからないと思います。
ここで、ポジティブ心理学特有の質問をしようと思います。
もしも「あなたにとって生きる価値はなんですか?」と聞かれたときに、あなたは答えることができるでしょうか?
私は、答えるのがとても難しいです。
自信の満ちた満面の笑顔で「私の生きる価値は〇〇だ!」と言ってみたいです。
この問いに対して、答えを見つけることが、ポジティブ心理学の大きな目標です。
そして、ポジティブ心理学とはあくまで科学です。
個々人の主観的な価値観ではなく、科学的に人生の生きる価値について考える学問というところが、ポジティブ心理学のとてもユニークな点になっています。
ポジティブ心理学のジャンル
さて、前置きが長くなってしまいましたが、今回はこのポジティブ心理学の概要を紹介しようと思います。
参考にしたのは「ポジティブ心理学入門」(クリストファーピーターソン著)です。
専門書の類ですが、心理学特有の身近さがあるので、気になった方はぜひ手にとって見てください。
この書籍によると、ポジティブ心理学のジャンルは
- ポジティブな主観的経験(幸福感や満足感など)
- ポジティブな個人的特性(強み、才能、趣味など)
- ポジティブな制度(家族、学校、職場など)
に分かれるようです。
この3つはそれぞれ、自身の中で閉じているもの(主観的経験)と、自身と周りとの間(個人的特性)と自身を取り巻いているもの(制度)と考えることができそうです。
主観的経験が幸福感では重要だとは思いますが、ポジティブ心理学はもっと広い範囲で人間を捉え、人生の生きる価値について考えていると言えるでしょう。
この3つについて、科学的に人生に対してポジティブな影響を及ぼすものを明らかにしていくようです。
ジャンルを見て感じたこと
この3つのジャンルを見て意外だったのは、人との関わり方などが入っていない点です。
ポジティブな個人的特性はあくまで、個々人の持っているものを周りに対してどう使うかという側面が強いです。
世渡り上手や人付き合いが上手い人は幸福感が高いと(勝手に)思っていますが、ポジティブ心理学はそういったものを加味しないようです。
極端な話、協調性を強いられるのが苦痛な人に、「空気を常に読みましょう」と言うような理不尽をポジティブ心理学は要求しないようです。
3つのジャンルについて、おいおい詳しく書いていこうと思いますが、今回はこの辺にしておこうと思います。
終わりに
私自身、ポジティブ心理学について何度か本で読んだことはありました。
「幸せの科学」と認識していましたが、どうも私の認識が狭かったようです。
幸せとはかなり主観的なものですが、ポジティブ心理学は今回のブログで触れたように、自身の特性の活かし方や制度といった、自分の感覚以外の部分についても言及しています。
また、主観的な部分についても、幸福感以外に充実感や満足感など、幸福以外のポジティブな感覚を対象にしています。
名前をポジティブ心理学としているのは、あくまで追求しているのは、幸せではなく、人生の生きる価値に対してプラスになるものの研究なのだと感じました。
なかなか広汎な解釈のできる学問領域ですが、この分野について、ちょっと深堀りしていこうと思います。
今回はこのへんで。
ではでは。
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