感情を制御し、猿の脳から人の脳に!

はじめに
こんにちは!
エッセーです。
最近、感情が記憶や思い出にとって大事であることを書きました。
関連ブログ:雑記:思い出と言葉
今回は逆に、感情はゴミだ!と述べている本を紹介します。
今回紹介する本はこちらです。
この本は、生産性を高めるために、頭の中の多くのゴミを捨てることを提案しています。その一つが、今回とりあげる感情です。
感情に踊らされてはいけない
上司や取引先に怒られた。家族と喧嘩した。SNSでひどいことを言われた。などなど、日々の中で、私達は多くの刺激を受けては、必要以上に感情を持ち、本来発揮できるはずの能力を発揮できなくなったりします。
脳の話になりますが、怒りやストレスや不安感は扁桃体というアーモンド状の部位が担っています。この扁桃体は、怒りやストレスや不安感を持っていると成長し、さらにネガティブな感情を大きくします。
この扁桃体は、猿でも持っている、”古くから有る脳の部位”です。そのため、感情で我を忘れる人は、悪く言うと、猿に戻った人と考えることができます。
逆に、感情をコントロールするのが、前頭前野です。これは”新しい脳の部位”です。人間は大脳の30%が前頭前野で、チンパンジーの7-10%を大きく上回っています。
この前頭前野を生かして、人間らしい行動を取るようにしましょうというのが、本書の提案です。
どうやって前頭前野を活かすのか?
前頭前野の得意なことは、抽象的な考えです。抽象度を上げることが感情のコントロールに繋がります。簡単に、抽象度を上げると言ってもピンと来ませんよね。
ポイントは、「情報量の多さ」です。
人を例に考えてみましょう。
まずは抽象化の反対の具体化について説明します。名前、年齢、背丈、主要な言語、好きなものなど、情報が足されるに連れ、その人物像が浮き彫りになっていきます。これが、具体化です。
抽象化とは、具体化と逆のことを考えます。
生きている人間なら生き物ですね。生き物も突き詰めていけば、原子の集まりですね。このように、情報を削ぎ落とすに連れ、抽象化ができます。
自信の感情は、自分自身を抽象化することでコントロール可能になります。特に抽象化に有効なのが、視点を上げて客観的に自分自身を見ることです。
家族との喧嘩の例では、個人としての視点から離れ、親や子、夫婦などの立場や日常の生活を踏まえて見てみることで、客観的になります。個人の問題を離れ、もっと広い問題に目を向けられるようになれば、かなり抽象度の高い考え方ができるようになります。
その結果、前頭前野が働き、ストレス担当の扁桃体を抑えることができます。
目標を持つことも抽象化に有効!
著者は、抽象度を高めるために、目標を持つことを進めています。これは、目標を持つことで、いらない情報やものを捨てることに有効だからです。多くの情報にあふれる現在だからこそ、視点を高め、情報の取捨選択の基準となる目標が大事になってきます。
少々過激なことをいいますと、目標につながらない情報やモノは、むやみにストレスを増やすノイズです。そう考えれば、自身にとって不要なことがはっきりし、余計なことにストレスを感じたりすることがなくなります。
喜びもゴミになるのでホドホドに
ここまでで、ストレスの問題点と抑制方法を紹介しました。著者はさらに喜びなどの感情も、場合によってはゴミになることを指摘しています。それは、「喜びや快楽が目的になったとき」です。
(自分が)嬉しいからやる!というのは良くないようです。これは期待通りの喜びや快楽が得られなかった時に、必要以上に不満がたまるためです。感情の波は、高くなればなるほど、浮き沈みが大きくなります。あくまで感情は、娯楽程度に捉えるのが良いそうです。
今回のまとめ
感情に振り回されると、本来の力を出せず、人間らしさを失ってしまいます。それを解決するために以下を行うことが大事です。
・視点を高め、自信の置かれている状況の抽象度を高める
・目的を持ち、いらない情報やモノを捨てる
・感情は娯楽、くらいの気持ちで付き合う
おわりに
前回のブログでは、感情の共有が思い出の形成に重要と書きましたが、今回は感情も程々にね、ということを書きました。あんまり激しすぎる感情は、他者と共有もできないですしね。
一方的に激怒した本人が、1ヶ月後には綺麗サッパリ怒ったことを忘れたりすることがあるのを考えると、共有できないほど激しい感情は、合理的ではなさそうです。
個人的には、目標を持つことで抽象度を高め、人間らしく生きるようになれる、というのはとてもしっくりと来ました。私の趣味のトライアスロンでも、同様のことを感じたことがあります。
トライアスロンを通して、私は、健康な体をたもちつつ、少しでもスコアを良くしようという目標を持っています。その結果、不健康な食生活や夜ふかしを避け、定期的な運動を心がけることができています。
私達の手の数は限られているので、大事なものを持てば、その分いらないものは自動的に捨てられます。
ぜひとも、前頭前野を活かして、猿の脳を脱出し、人間らしい生活をしましょう。
今回はこの辺で。
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