投資家の可能性はお金稼ぎだけじゃない

はじめに
こんにちは!
エッセーです。
資本主義って何?と聞かれると、色々な説明が返ってくると思います。
私は専門的に学んだわけではないので、明確な答えも持っていません。
強いて言うなら、「すべての人間が、自身の資産を持って、経済的価値のあるものに投資できるシステムがある社会」かなと思います。
そのおかげで、応援してくれる人がいれば、社会に影響を及ぼすほど大きなことに、十分なお金が無い人でも、挑戦する事ができます。そのような社会では、優れたアイデアのある人達が芽を出して、社会が活性化します。
その芽を出そうとしている人は起業家と呼ばれ、応援する人は株主と呼ばれます。
その起業家と株主との関係について、お金をとてもフェアに見た本が、今回参考にする森生明著『会社の値段』です。
株主ってどんな人?
株主と聞くと、利益を追求し続ける貪欲な人というイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。実際、そんな株主はいるでしょう。むしろ、利益度外視で投資をする人など、合理的でないと考えることもできます。
では、株主は金の亡者なのか?
短期間で株を売り買いして、利益を出す投機家もいますが、すべての株主がそうであるとは限らないことは、冒頭の話で感じていただけたのではないかと思います。
株主とは、会社を応援する人
私はこの本を読んで、経営者と株主の関係とは、「経営者とは、株主に会社の将来像を描き出して行動する人で、株主は経営者の行動を通して、企業を応援し続けるか止めるかを決定する人だ」と感じました。そのことを感じた文章を引用します。
経営陣の保身を助ける法制度はありません。自らの経営理念、戦略、中長期の計画をきちんと株主に開示し、株価を適正水準に保つ努力をきちんと行い、最後は株主の多数決に身を委ねる。会社経営者の取るべきスタンスはこれに尽きる、といっても言い過ぎではありません。
森生明著『会社の値段』
この文章にあるように、経営者は自身の会社に対してしっかりと責任を持ち、会社の方針を株主の言いなりにならないようにし、自立すべきなのでしょう。その経営者の判断と、十分な説明をもとに、株主が多数決で会社の行く末を決める。そのような関係が、会社と株主の良い関係となるのでしょう。
株主にとって、提案された戦略に賛同することができず、株を手放すことになったとしても、その時その時の経営者の未来像を応援するに株が渡って行きます。
株式市場はそれなりに民主的
このように考えると、株式市場とは、とても民主的な状況だと言えないでしょうか?読んでいる人によっては、各人の権力の大きさが、お金(=経済的権力)で決まってしまいますので、平等と感じないかもしれません。
しかし、お金を持っていれば、身分に関係なく参画できるという点では、それなりにフェアーな民主主義とも考えられます。
話がそれますが、そう考えると選挙の平等性ってすごいですよね。収めている税金によらずに1人1票って気前良すぎませんか?法の下の平等ってすごいですよね!せっかくなので選挙権を持っている人は、選挙行きましょう。
話を戻します。
応援してくれる人が多い分だけ、経営者は大きな資金を集め、事業をすすめることができます。最近では欧米の投資家は企業のCSR(社会的責任)を意識する方が増えているそうです。コロナウイルスによって世の中が不安定になっている今でも、その傾向はあるようです。
この本を読んで感じたこと
本を読み終わった後、ふと思ったのですが、
消費とは、自分でお金を使うことで、
投資とは、誰かにお金を活かしてもらうこと
と考えることができるのではないでしょうか。
当然、投資したお金は、事業がうまく行けば大きくなりますが、失敗すれば少なくなります。それがリスクであり、株主がきちんと企業を評価する理由でもあります。
さらに、その”誰か”が、良い社会を作る企業になる事もあれば、若者を食いつぶすブラック企業かもしれません(残念ながら、そういうブラック企業は急成長するので、株主の利益は大きくなりやすそうですが、、)。
関連ブログ: ブラック企業の実態 -思ってたより最悪-
著者の言葉ですが「いい投資家層のいないところにいい経営者、いい会社は育ちません。」
よりよい社会にするためには、良い投資家が必要になります。
そう考えると、投資について興味が湧いてきました。当然リスクがあるのと、私自身が投資は素人ですので、簡単に人にすすめることはできません。
それに、しっかりと理解するまで私自身投資をしないつもりです。しっかり理解せずに、儲けだけを意識して行えば、利益しか考えていない、人にモノとして接するブラック企業に資産を与えかねないためです。
おわりに
今回は、投資の話でしたが、いかがだったでしょうか。会社というシステムは社会の中でとても重要な役割を担っています。この会社づくりは経営者だけで進められているわけではなく、投資家も関わっています。
このブログを読んでくださった方には、投資家って社会づくりにとって大切なんだな、程度に感じていただけたら幸いです。
投資の世界には、業界(人工知能やドローンなど)に絞って投資できるファンドもあり、中には環境に優しいことをする企業とかのくくりもあるそうです。私は、投資の勉強をすすめる際に、そういったファンドの投資から調べてみようかなと思います。
今回はこの辺で。
ではでは。
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