読み手のことを考えるのが苦手な書き手のために
- 2020.08.22
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はじめに
こんにちは!
エッセーです。
あなたは、文章を書くときに相手のことを考えて書くことは得意ですか?
私はよく報告書を書きます。時々、自分なりに、「うまくまとめられたのでは?」と思う事がありますが、他人に見せると「読み手のことを考えて書けていない」と言われたりします。私は特に、この「読み手のことを考えて」というのが苦手なようで、何度も注意されます。仮に、事実を正確に書いたとしても、どうも、読み手用の文章にはならないようです。
どうにか読み手のための文章を書けないものかと、本で調べていて、出会ったものが、照屋 華子、岡田 恵子著『ロジカル・シンキング』です。この本には、相手に自分の伝えたい内容が伝わるように、論理的に内容を構築する方法が書かれています。今回のブログでは文書の場合について書いていますが、文章だけでなく、発表や会議などの口頭の意思疎通でも使う事ができる内容になっていますので、気になった方はぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
”相手に伝える”ことを考えたコミュニケーションとは?
著者は、議論や文書作成では、読み手に必ずあるニーズに応える方法としてロジカルコミュニケーションを紹介しています。本書の引用ですが、ロジカルコミュニケーションの要点を「論理的なメッセージを伝えることによって、相手を説得して、自分の思うような反応を相手から引き出す」ことです。では、相手のニーズを捉え、相手の反応を引き起こす文章を書くには、どうすればよろしいでしょうか。
内容について確認すべき、3つのこと。
ロジカルコミュニケーションのために、著者は、自身の文書の内容について考えなければならない3つの要素を示しています。
要素1: 課題(テーマ)
要素2: テーマに対する自身の答え
要素3: 期待する相手の反応
まず、課題(テーマ)と、テーマに対する答えがずれていては、当然ながら相手のニーズに応えた内容にはなりませんよね。「自身が言いたいこと」では無く、「テーマに沿った自分の答え」を相手に伝えることを心がけなければなりません。
次に、期待する相手の反応についてですが、文書に対する相手の反応は以下の3種類があります。
- 理解: 書き手の情報を理解する。
- フィードバック: 書いてある内容を元に決定を下したり、意見を返したりする。
- 行動: 書いてある内容を元に、行動を起こす。
このどの反応を目指すのかによって、文章に求められる深さが変わります。読み手に内容を「理解」させるだけであれば、内容は事実に基づいた情報をまとめるだけで良いですが、相手に「行動」をさせたい場合、なぜその行動をしなければならないのかの根拠や判断基準を説明しなければなりません。
冒頭で私は「読み手のための文章」を書く事が苦手だと書きました。思い返してみると、これは相手に期待する反応を取り違えていたためでした。私の報告書は、情報をまとめて、相手に理解してもらうためのものでした。しかし、報告書は、読み手がその文書を元に判断したり行動をするものです>
そのため、私が報告書の読み手に期待することと、読み手が報告書に期待することが食い違っていたのです。この食い違いが、私が「読み手のための文章」をかけなかった理由でした。私が今後文章を作成する際、今回の内容は読み手が期待する内容を考えるための軸にしようと思います。
まとめ: 「読み手のための文章」を書くポイント
以下のポイントを抑えることで、「読み手のための文章」を書く事ができるようになります。
自分の書こうとしている内容は、テーマに沿った自分の答えになっているか?
自分が文書を通して読み手にしてもらいたい反応は何か?
読み手が文書を通してしたい反応と、自分の読み手に期待する反応は一致するか?
おわりに
さて、今回は読み手のための文書を書く方法について書きましたが、いかがだったでしょうか。自分の書く文章が、相手にとって価値があるかどうかを考える一つの基準になると思います。相手の目線で考えることは、とても難しい。本当に難しいのですが、そんな方法を1つでも身に着け羅れたらいいなと思います。もしよければ、あなたも文書や会話で相手に何かを伝える際に、気をつけてみてはいかがでしょうか。
ではでは。
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