たった10%の「うまくいくチーム」になるための4つのステージ
- 2020.08.14
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はじめに
こんにちは!エッセーです。
今回は多くの企業のチームビルディングのお手伝いをしてきた長尾 彰さんの『宇宙兄弟 今いる仲間でうまくいく チームの話』の内容について書いていこうと思います。
この本には、4種類のリーダーのタイプと、うまくいくチームができるまでの4つのステージと、各ステージでチームを成長させるための方法と、それぞれのステージにおける4つのタイプのリーダーの果たす役割について書かれてます。
多くの日本企業のチームビルディングに関わってこられた著者の感覚では、人の集まり(グループ)の中で、きちんとチームとして機能しているのは、約10%程度だそうです。今回は、その10%に入るための方法を紹介しようと思います。
成長するチームの4つのステージ
著者の紹介するタックマンモデルでは、成長して高い成果を出すチームには、4つの段階があるとしています。その4つが以下です。
- Forming(形成期) : グループが形成される。
- Storming(混乱期) : 互いの意見を主張し、ぶつけ合う。
- Norming(統一期) : チームとしてまとまり、共通の規範が形成される。
- Performing(機能期) : チームとして成果を出す。
著者は、Stormingを終えるまでは、人の集団はただの「グループ」で、Norming以降に入ったものが「チーム」として機能していると述べています
多くの日本の企業を見てきた著者によると、70%がFormingで止まり、20%が混乱期に入るだけで終わり、Norming以降に進めるのはたった10%だけだそうです。このことから、私は、人の集団がチームとなり、日本の上位10%になるには、如何に混乱期に入り、それを突破するかが大事になると考えました。

上図は、各ステージにおける人の集団の成果の時間に伴った変化を表しています。この図は書籍の中に書かれていた図を私が真似て、さらに日本企業の割合を追記したものになっています。この図に示すように、Stormingではグループの成果は低下します。これは、互いに意見をぶつけ合っている段階のためです。
成果を下げてはいますが、Stormingはチームになるためには不可欠です。なぜなら、集団の各員が思いと能力をしっかりと出せる事がチームとしての成長に不可欠なためです。ただの仲良しグループであるFormingの状態から、しっかりと各員の思いと能力を活かすNormingに入るには、Stormingが必要不可欠なのです。
次に、FormingとStormingでは何をしていくのかを紹介していきます。
Formingでやること
Formingでは、Stormingに入るための下地を整えます。そのために必要なことは以下の3だと本書では述べています。
・集団の目標を具体的に共有
集団として活動する際の目標は、「視覚」と「数値」を使って共有します。「視覚」を用いることで、目標に対する感情や情熱やイメージを共有する事ができます。また、金額、人数、期間などを「数値」を用いて表すことで、目標の程度を共有する事ができます。
・指標と原則を決めておく
本書によると、指標とは、どれだけ目標に近づいたかを表す値です。また、原則とは、チームが迷走している際に立ち戻る事ができる、「全員が大事にしたいこと」です。これらがあることで、自分たちがきちんと進んでいるかどうか、進めていないときにどうすれば良いかがわかりやすくなります。
・量を重視したコミュニケーション
Formingの段階では、コミュニケーションに質を求めるのは難しいです。なぜなら、出来立ての集団では、安心して自分の意見を出す事ができないためです。そのため、精神的に安全であることを感じられるようにコミュニケーションの量を増やしましょう。本書では、自分の「好きな事」「得意な事」「期待していること」を伝え、相手の「価値観」「信念」「世界観」を理解するようにする事が必要だと述べています。
Stormingでやること
Formingで各員が積極的に互いの意見を言える状況になれば、Stormingに入ります。Stormingでは、チームとして一致団結するNormingに入るために、質を意識したコミュニケーションが必要になります。そのためにするべきことは本書によると以下です。
- 時間をかけた対話: 成果が落ち、困難な状況だからこそ対話の時間を取りましょう。
- 会話ではなく対話: 聞いて相手のことを理解する対話に重く事が大事です。
- 肯定文で話す: 否定文より理解しやすいです。
以上を行い、互いに理解し合い、個性や能力を生かせるチームに成長する事がNormingには必要です。一度、Normingに入ってしまえば、Stormingを通して得た互いの理解から、各員が自発的に動けるチームとして成長する事が自然とできます。高い成果を出すチームになるためにも、Stormingに入り、Normingまで突破しましょう!
おわりに
今回は、チームの成長の仕方について書きましたがいかがだったでしょうか。私は日本人は幸福度が低いと言った話をよく聞きます。これは、職場で自分の言いたいことも言えず、対して理解し会えていない人と働いているからではないかと考えています。今回のタックマンのStormingへの入り方と突破の仕方は、より自身の個性を出し、充実感のある働き方をする上で大事になるのではないかと思います。
今回の記事を見て本書に興味を持たれた方はぜひ手に取ってみてください。より具体的な内容と、各ステージでの4つのリーダーのタイプの取るべき行動が載っているます。
ではでは。
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